趣味で書いているレビューをネットに転載
午前3時の無法地帯(1~3)/ねむ ようこ C
恋愛物としてとりたてておもしろくもなく、劣悪な環境を我慢できるほどの仕事の魅力が描けてもいない。真野退職のくだりで強く感じたが、仕事ではなく同僚が好きなだけにしか見えなかった。
あと、ラストの決めゼリフ、自分は立ち直るまで甘えさせてもらった部分を後輩に厳しくというのはダメだろう。
しかし、多くの仕事物語が逃げている点だが、仕事の楽しさと職場環境は相反しないと思う。環境より大事なものがあるという主張や最初の苦難を際立たせる作劇上の都合だろうが、あくどい企業がきれいごとを盾に過労死まで起こしている現状でそこを無視されると受け入れがたいものを感じてしまう。
恋愛物としてとりたてておもしろくもなく、劣悪な環境を我慢できるほどの仕事の魅力が描けてもいない。真野退職のくだりで強く感じたが、仕事ではなく同僚が好きなだけにしか見えなかった。
あと、ラストの決めゼリフ、自分は立ち直るまで甘えさせてもらった部分を後輩に厳しくというのはダメだろう。
しかし、多くの仕事物語が逃げている点だが、仕事の楽しさと職場環境は相反しないと思う。環境より大事なものがあるという主張や最初の苦難を際立たせる作劇上の都合だろうが、あくどい企業がきれいごとを盾に過労死まで起こしている現状でそこを無視されると受け入れがたいものを感じてしまう。
ポリス猫DCの事件簿/若竹 七海 D
しょぼい。
読了直後でも思い出せない話があるほど印象に残らなかった。魅力に欠ける謎に、ややかすぎる伏線とひねりのたりない真相。
そのくせ複数の事件を扱う話ばかりで手軽さはない。
女性連続殺人事件もいらなかったのではないか。島の外のできごととして話が独立しているので、各編がつながって大きな1つの話になる感覚はなく、最後に詰め込んだのもあって蛇足にしか感じなかった。
あと、コージーにしては嫌な奴が多いのはまだしも、明らかにギャグ担当の三田村成子がちょっと性悪すぎないだろうか。失態をYoutubeに流して大事にしようとする辺りリアルに嫌らしくて笑えない。
しょぼい。
読了直後でも思い出せない話があるほど印象に残らなかった。魅力に欠ける謎に、ややかすぎる伏線とひねりのたりない真相。
そのくせ複数の事件を扱う話ばかりで手軽さはない。
女性連続殺人事件もいらなかったのではないか。島の外のできごととして話が独立しているので、各編がつながって大きな1つの話になる感覚はなく、最後に詰め込んだのもあって蛇足にしか感じなかった。
あと、コージーにしては嫌な奴が多いのはまだしも、明らかにギャグ担当の三田村成子がちょっと性悪すぎないだろうか。失態をYoutubeに流して大事にしようとする辺りリアルに嫌らしくて笑えない。
船上にて/若竹 七海 D
『クール・キャンデー』や『ぼくのミステリな日常』のようなシンプルながらもこちらの盲点を突くようなオチを期待していたのだが、いまひとつだった。
やたらと後味を悪くしようとした話が多いが『ハッピーエンドにさよならを』同様ひねりがたりない。
話の持っていき方も強引でチープな印象は否めない。
『かさねことのは』は宛先を伏せた手紙というのはおもしろかったが、読者がついていけないほど話を込み入らせて煙に巻くやり方は好きになれない。
また、表題作だがミステリーで作品末に注釈を描くのは配慮がなさすぎやしないか。
『クール・キャンデー』や『ぼくのミステリな日常』のようなシンプルながらもこちらの盲点を突くようなオチを期待していたのだが、いまひとつだった。
やたらと後味を悪くしようとした話が多いが『ハッピーエンドにさよならを』同様ひねりがたりない。
話の持っていき方も強引でチープな印象は否めない。
『かさねことのは』は宛先を伏せた手紙というのはおもしろかったが、読者がついていけないほど話を込み入らせて煙に巻くやり方は好きになれない。
また、表題作だがミステリーで作品末に注釈を描くのは配慮がなさすぎやしないか。
探偵綺譚 石黒正数短編集/石黒 正数 C
『気の抜けたビールで…』がよかった。かっこつけるためにダサいことをするというのはなかなかいい着眼点だと思う。
表題作は真相こそあれだったが、ギャグとして違和感なく出したゼッケンの伏線は見事。
他も水準は超えているが、パチスロのマンガだけは明らかにつまらない。『6番目の世界』でも思ったが、専門誌に出すならそれなりに興味なる人にすべきでは。さすがに取材なしはなめすぎ。
『気の抜けたビールで…』がよかった。かっこつけるためにダサいことをするというのはなかなかいい着眼点だと思う。
表題作は真相こそあれだったが、ギャグとして違和感なく出したゼッケンの伏線は見事。
他も水準は超えているが、パチスロのマンガだけは明らかにつまらない。『6番目の世界』でも思ったが、専門誌に出すならそれなりに興味なる人にすべきでは。さすがに取材なしはなめすぎ。
聖人プログラム 2999年のゲーム・キッズ短編集/渡辺 浩弐 <単行本> C
前作がダメだったので期待せずに読み始めたが、普通の短編集に戻っていて安心した。
しかし印象に残る話は少なく、同様にオリジナルの世界観だったプラトニックチェーンに比べると魅力のなさは否めない。特に前巻から引き継いでいるはずの設定がまったく生かせていないのが難。
というか前作では主人公はロボットばかりだったが今作を読む限り人間も暮らしているようで、生かせていないどころか読者にうまく把握させられていない。
ボリュームの薄さもあいかわらず。
『笑顔』のように光る作品もいくつかはあるのだが…。
前作がダメだったので期待せずに読み始めたが、普通の短編集に戻っていて安心した。
しかし印象に残る話は少なく、同様にオリジナルの世界観だったプラトニックチェーンに比べると魅力のなさは否めない。特に前巻から引き継いでいるはずの設定がまったく生かせていないのが難。
というか前作では主人公はロボットばかりだったが今作を読む限り人間も暮らしているようで、生かせていないどころか読者にうまく把握させられていない。
ボリュームの薄さもあいかわらず。
『笑顔』のように光る作品もいくつかはあるのだが…。
不連続殺人事件/坂口 安吾 D
古い作品のトリックはこのぐらいかとは思うのだが、似たようなトリックのこれ(http://tuide.blog.shinobi.jp/Entry/182/)に比べると読みやすさで圧倒的に引けを取っている。やたらと多い登場人物と入り組んだ人間関係、細々と指定された地形とだいぶややこしい。
あと心理の足跡ってこちらに向かってくるのだから反対方向に行くのはごく当たり前の判断ではと思ってしまうのだが。どこかで読み違いをしているのだろうか。
というかこんな異常者だらけの行動の自然不自然というのは…(ここも犯人の狙いか?)
古い作品のトリックはこのぐらいかとは思うのだが、似たようなトリックのこれ(http://tuide.blog.shinobi.jp/Entry/182/)に比べると読みやすさで圧倒的に引けを取っている。やたらと多い登場人物と入り組んだ人間関係、細々と指定された地形とだいぶややこしい。
あと心理の足跡ってこちらに向かってくるのだから反対方向に行くのはごく当たり前の判断ではと思ってしまうのだが。どこかで読み違いをしているのだろうか。
というかこんな異常者だらけの行動の自然不自然というのは…(ここも犯人の狙いか?)
犯人のいない殺人の夜/東野 圭吾 B
東野さんは器用貧乏なイメージだったが『秘密』のようなやるせない気分にさせるオチがうまいのを『踊り子』で思い出させてくれた。
『闇の中の二人』は真相のどす黒さにいい意味でげんなりさせられた。
他は凡庸。
ただちょっと気になったのが表題作のP279からの夜パートで、明らかに視界に入らないはずのものが見えていること。
あとタバコ批判のような表現がそこここに見受けられるが、非喫煙者の私から見ても嫌味ったらしさしか感じないのでやめた方がいいと思う。話の主題としてきちんと関係のある作品ならまだわかるのだが。
東野さんは器用貧乏なイメージだったが『秘密』のようなやるせない気分にさせるオチがうまいのを『踊り子』で思い出させてくれた。
『闇の中の二人』は真相のどす黒さにいい意味でげんなりさせられた。
他は凡庸。
ただちょっと気になったのが表題作のP279からの夜パートで、明らかに視界に入らないはずのものが見えていること。
あとタバコ批判のような表現がそこここに見受けられるが、非喫煙者の私から見ても嫌味ったらしさしか感じないのでやめた方がいいと思う。話の主題としてきちんと関係のある作品ならまだわかるのだが。
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稀に見る傑作。
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おもしろい。
B
まあまあ。
C
標準ランク。人によってはB。
D
微妙。
E
読むのが苦痛なレベル。
F
つまらないを越えた何か。
×
エックスではなくバツ。よほどアレでない限り使わない。
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