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ダブルクロス・リプレイ 闇に降る雪―Queen of Blue (富士見DRAGON BOOK)闇に降る雪 Queen of Blue/菊池 たけし

 

C

 

 『覚悟の扉』に始まるアライブシリーズとはまた別の『ダブルクロス』リプレイ。

田中天の凄まじい暴走にかなり笑わせてもらったが、しんみりとした場面もちゃんとありこのゲームらしさが出ている。

解説はゲームごとではなく著者ごとに特徴が出る模様。『白き陽の御子』に同じく、この人の解説は初心者向けではない。

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終末のフール (集英社文庫)終末のフール/伊坂 幸太郎

 

C

 

 解説(吉野 仁)でも書かれているが、今作はミステリー色がかなり薄い。しかし、それでつまらなくなるという事はなく、独特な物語を経てさっぱりしたラストへ着地する楽しさは健在。

ただ、爽快感ならミステリーだった時にも楽しめていた。推理要素をなくしてそれが強まったとも思えない。

また各編のつながりも、いつもの作品間リンクのようにゲスト出演する程度で、『死神の精度』のようなおもしろみはない。

水準はクリアしているけどやや物足りない一冊。

あと、暁子(P99)と誓子(P148)の外見が似ているのは私の気にしすぎか?

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1999年のゲーム・キッズ (幻冬舎文庫)1999年のゲーム・キッズ/渡辺 浩弐

 

C

 

題材となるテクノロジーをこれほど見つけてくる取材力もさることながら、そこからアイディア・ストーリーを膨らませる力がすごい。アレンジを加えたりまったく別の使い方を見つけたりと感心させられる。

ただ、やはりまだこなれていないのか続刊(『2000年のゲーム・キッズ』)に比べると良くわからないオチに走ったり、イマイチなできのものが見受けられる。 

また書き下ろしの2章3章については完全に1章より劣っている。上気した欠点がモロに出ており、残念なできと言わざるを得ない。

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2000年のゲーム・キッズ―仮想科学小説集2000年のゲーム・キッズ/渡辺 浩弐 <単行本>

 

C

 

 まず、この本が10年以上前に書かれている事に驚き。モデルとなっているのは今ですら信じられないような技術ばかりだ。このうちどれだけが実用化されているのだろうか。

また、中には小説中の絵空事そっくりなものが現代に存在するのもおもしろい。『友達バー』なんてインターネットの掲示板にかなり近い内容ではないか。

もちろんショートショートとしてもなかなかのできなのだが、ちょっと気になったのが後述する2編の説明不足。

『器用な奴』はたぶんこれと同じトリックで、『簡単な指令』は地下鉄サリン事件なんだろうが、人によってはわからないだろう。

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友よ、静かに瞑れ (角川文庫 (6000))友よ、静かに瞑れ/北方 謙三

 

C

淡々とした態度の中に熱意を感じさせた沢崎(『そして夜は甦る』)やマーロウ(『長いお別れ』)に比べて、荒っぽいやり方の新藤は熱血系と言った所か。

ストーリーはこまめに伏線とその回収を繰り返し、可もなく不可もなくといった感じ。

スムーズに情景が想像できる短文の連続やタイトルセンスの文章力は素晴らしいと思った。

タバコをそこらじゅうに捨てるのは少し気になったが、書かれた時代やジャンルを考えると気にしてはいけないのだろう。

ちなみに、タイトル最後の漢字の読みは“ねむれ”ね。“つむれ”じゃないのでご注意を。

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推定無罪〈上〉 (文春文庫)推定無罪(上・下)/スコット・トゥロー(上田 公子)

 

D

 

 真実の追求ではなくいかにして陪審を傾かせるかをメインにした戦略性溢れる法廷劇は、検事補である作者だからこそできた要素だろう。

明らかに公平とは思えない判事等リアル(だと思われる)な裁判模様も良い。

ただ、少々長ったらしいのが難点か。上巻序盤など削っても構わない部分もあったと思う。

あと、犯人は予想できなかったものの、バラし方が良くないのかさほど驚けず。一気にドーンと明かした方が効果的だったのでは?

また、『イニシエーション・ラブ』ほど濃くはないものの、妙にエロティックなシーンが散見されるのも人を選ぶか。

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ナイトウィザード リプレイ 白き陽の御子 (ファミ通文庫)白き陽の御子/菊池 たけし

 

C

 

 TRPG『ナイトウィザード』のリプレイ。

 ほぼ会話の記録そのものと言おうか。ゲーム外の素の発言もPCとしてのセリフもそのまま収録されている。

(笑)が異様に多いがその分笑わせてくれた。

ただ、用語解説が文中のその場その場で挟まれ、後から探しづらいなど不親切さを感じる。特にフェンブルとピンゾロが違うというこのゲーム独自の部分の説明は欲しかった所。

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謎亭論処―匠千暁の事件簿 (祥伝社文庫 に 5-3)謎亭論処 匠千暁の事件簿/西澤 保彦

 

C

 

依存』に次ぐタックシリーズ。

『盗まれる答案用紙の問題』…良作。好奇心を煽る謎と予想外の真相が〇。

『見知らぬ督促状の問題』…ラストの展開が秀逸。本書ではこれがベストかな。

『消えた上履きの問題』…謎解きではなく物語として、真相がおもしろかった。

『呼び出された婚約者の問題』…微妙。謎は悪くないがイマイチおもしろくない。

『懲りない無礼者の問題』…上に同じくイマイチ。最後の最後のやつも滑ってる。

『閉じ込められる容疑者の問題』…タックが来る所をなくして、真相解明の戦慄で終わった方が良い。

『印字された不幸の手紙の問題』…これがワースト。意外性が足りず、結論もあいまい。

『新・麦酒の家の問題』…鑑識の死亡推定時刻に矛盾は出ないのだろうか?

あと、イラストがね…タック・タカチはまだしもボアン先輩とウサコが酷い…。

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長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1))長いお別れ/レイモンド・チャンドラー(清水 俊二)

 

D

 

 『そして夜は甦る』に始まる沢崎シリーズに多大な影響を与えたと思われる作品だが、あまり好きになれなかった。

挑発されて相手をどなったりするマーロウより、淡々とした沢崎の方が魅力的に感じる。

ストーリーは前半のテリーに関する話と後半のロジャーに関する話であまりつながりが感じられず、また全体的に退屈に感じた。

終盤の展開は良かったが、もう少しスッキリさせられたのではないか。

あと、エイモスという同じ名前の人物がなぜ二人いるんだ…。

なお、『ロング・グッドバイ』という新訳版も発売中。

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追憶の宴―ダブルクロス・リプレイ・アライブ〈2〉 (富士見ドラゴン・ブック) 追憶の宴/矢野 俊策

 

C

 

 『覚悟の扉』に次ぐ、TRPG『ダブルクロス』リプレイアライブシリーズ第二弾。

 苦い話に渋い主人公となかなか私好みの一話目。これまで読んだ4つの中では一番お気に入り。マキエにスティングとなかなかエグイネーミングも〇。

2話目は物語の大きな流れを予期させる終わり方。ジャームでも理性的に行動するものがいるというのは新しい発見だった。

とりあえず、1巻で疑問を感じていた部分について解決してスッキリ。

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方舟は冬の国へ (光文社文庫)方舟は冬の国へ/西澤 保彦

 

C

 

 文章が下手なわけでもなく、減点するほど不快な部分や矛盾があるわけでもなく、単純に話そのものがつまらない。

推理物として読めば、真相は当てようがないしバラされても微妙なでき。

普通の小説として読んでも、下手に謎を推理するからテンポが悪く、ただ別荘で過ごすだけの内容はおもしろ味の欠片もない。

偽家族や超常現象という状況のせいで、牧歌的な雰囲気もない。

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I LOVE YOU (祥伝社文庫)I LOVE YOU/伊坂 幸太郎/石田 衣良/市川 拓司/中田 永一/中村 航/本田 孝好

 

C

 『透明ポーラベア』…伊坂節炸裂。奇妙な姉がおもしろい。ただ、恋愛物としては…?

 『魔法のボタン』…「ファンタ・オレンジほど~」と独特な文章。

『卒業写真』…おもしろいけど、わかりづらさの方が印象に残った。

『百瀬、こっちを向いて』…展開がおもしろく、終盤の一捻りも良い。これがベスト。

『突き抜けろ』…これまた恋愛小説と呼ぶのか…。青春物として読んでもイマイチ。

『Sidewalk Talk』…希望を感じさせるラストは良かった。が、別れようとするのもやり直そうとするもの“そんな理由で?”と感じてしまう。恋愛ってそんなものなのかな?

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妖幽戯画 幽玄漫画怪異譚 (竹書房文庫)妖幽劇画 おどろ怪異譚/うえやま 洋介犬/西浦 和也

 

C

 悪趣味な不気味さという方向性はどちらも共通。

マンガの方はきちんとオチるショートショートになっており、わずか1ページでゾッとさせてくれる。

文章の方は気味が悪くはあるが、怖くはないか。実話なので、創作で好き放題やれるマンガに比べると分が悪い。

 また、狂気も扱ってバリエーションを出しているうえやまさんに対して、怪奇オンリーの西浦さんは『会議室』『猫が啼く』と似たようなネタまで出る始末。

あと、第三章の4コママンガ余白大きすぎないか? 詰めれば1ページに2作入っただろう。

なお、本書のみ特例として小説・コミック両方に目次を付ける。

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覚悟の扉―ダブルクロス・リプレイ・アライブ (富士見ドラゴン・ブック)覚悟の扉/矢野 俊作

 

C

 

TRPG『ダブルクロス』のリプレイ、アライブシリーズ第一弾。

時々プレーヤーが素に戻ったり「一同」の発言を記述する事によって、単なる物語ではなくセッションの再現であるリプレイとしての姿勢を出している。

用語解説がまとめられているのではなく、その場その場で説明されているのもうれしい。書かれている場所はページの端で固定しているので、後から探しやすいのも良い。

ところでPC3のハンドアウトからすると銀目の鴉は死んだのか? あのボスに負けるとは思えないのだが…。

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アルシャードガイア リプレイ 神の贈り物 (ファミ通文庫)神の贈り物/稲葉 義明

 

C

 

 TRPG『アルシャードガイア』の高レベルリプレイ。

特技を使いまくった派手な戦闘が楽しめる。反面、解説がついているとは言え、ルールに暗い人間にはついて行きづらいという欠点も。

あと、“古代兵器のロボットって片言で喋るポンコツなのか?”とか“巨大なロボットがどう日常風景にとけ込むんだ?”と疑問に思っていた私には、フランベルジュはなかなか参考になった。

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念力密室!―神麻嗣子の超能力事件簿 (講談社文庫)念力密室!/西澤 保彦

 

D

 

実況中死』 に次ぐ、神麻シリーズ第三弾。

『念力密室!』…神麻さんと保科の出会うくだりが、まぁまぁ笑える。

『死体はベランダに遭難する』…一話目の犯人がわかりやすかったぶん、楽しめた。

『鍵の抜ける道』…やられた。行きで使えなくて、戻ってきた時には使えるという発想はなかった。

『乳児の告発』…犯人がわかりやすい。余談だが、P269「とーっても頼もしい」やら三話目の泣き落としに対する慌てようやらで能解警部のイメージがだいぶ変わった。

 『鍵の戻る道』…聡子を混ぜるためだけに書いた印象。事件解決がやっつけな感じ。

『念力密室F』…私が短編を一作ずつレビュー(ブログ転載前にこれを書いた時点で)するのは“雑誌に単体で載る=それのみで一つの作品として読める”と判断しての事だが、これは書下ろしだし内容的にも評価見送りが妥当だろう。

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クリス・クロス―混沌の魔王 (電撃文庫)クリス・クロス 混沌の魔王/高畑 京一郎

 

C

 

クラインの壺』にかなり近い設定だが、話そのものは大きく違う。

クラインの壺がハイテク技術を取り巻く人々のやり取りを扱っているのに対し、本作では仮想世界内の冒険を描いている。

そのため終盤重視のSFミステリーだったクラインの壺に比べて、アクションシーンが多く全体がムラなく楽しめる。

難点は、ページ数ゆえかあっさり終わった感があり、やや物足りない所。

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百鬼夜翔 空から奴がやってきた―シェアード・ワールド・ノベルズ (角川スニーカー文庫)百鬼夜翔 空から奴がやってきた シェアード・ワールド・ノベルズ/川人 忠明/北沢 慶/友野 詳

 

C

 『空から奴がやってきた』…後の話のために必要なのはわかるが、話が飛びすぎ。いきなり米軍がどうのと言われてもね。

『魂の求める場所』…SF(ファンタジー?)と思っていたらスッカリやられた。まさかミステリーとは。

『光の檻より来たれ』…2話目で警戒するようになりさすがに読める。かなり個人的な事だが、裸体の絵はやめてくれ。

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進め!未来の大英雄 新ソード・ワールドRPGリプレイ集1/秋田 みやび

C

 

 TRPGのリプレイだが、一応読み物という事でレビュー。

『振り向けばコボルドがいる』…失敗続きのパーティーとマスターが微笑ましい。

『どっち依頼ショー』…すっかり忘れていたため、ラストの展開に笑った。

『お屋敷の怪談』…しんみりした場面が一瞬でギャグになるあたり、キャラクターの性格が出ている。

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扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)扉は閉ざされたまま/石持 浅海

 

C

 

 死体の見つからないミステリーという着想は良かった。

最初で犯行を完了して本編では探偵が推理するだけの倒叙物とは違い、現在進行形で犯行が続いていくというのがおもしろい。

だが、追い詰められていく犯人という本質はそのままで、読んでいる感覚は普通の倒叙物(私は『古畑任三郎』を観た程度だが)とさほど変わらなかった。

また、死体が見つかってはいけない理由が伏せられたままなのも緊張感をマイナスさせる 

あと、序盤のダルい会話はなんとかならなかったのか。本当の酔っ払いの掛け合いを抜き出したかのようで、クスリともこなかった。

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