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ジョジョの奇妙な冒険 (1) (ジャンプ・コミックス)ジョジョの奇妙な冒険(1~63)/荒木 飛呂彦

C

 

 

 1部:波紋が出るまでが苦痛すぎる。短いのが救いか。

2部:1部よりは読みやすいが、スタンド編に比べると絵がかなり濃い。

3部:ボインゴ・トト神戦2回目、予言が外れたのに納得がいかないのは私だけか。

4部:回復能力であそこまで色々できるとは思わなかった。工夫して能力が使われるのがおもしろい。

5部:主人公がラスボスの弱点となる能力発動ってオチはどうよ?粗が目立つ部。あと、メタリカで黒色の砂鉄を集めてなぜ背景にとけ込めるの?

ランクは1~5部通しての総合評価とした。

絵柄らやセリフなど独特すぎる雰囲気は取っ付きにくいが、はまれば気にならなくなるか病み付きになるかで短所とは感じない。

能力の特殊さに特化し、パワーのインフレを防いだスタンドのアイディアは◎。独特なデザインも良い。

ただ、同じ部の中ですら矛盾、それも読み返せば気づくような大きな物があるのは×。

部ごとに主人公から何から話の内容が大きく変わるため、個人的には別のマンガとして区切って欲しいのだが…。マンガ喫茶なりなんなりで全巻読んで、部ごとに区切られている文庫版で好きな部だけ買うのが正解かと。各部で若干繋がりがあって、モヤモヤするのは難だが。

奇数部は気合で勝つパワーバトル・偶数部は工夫で勝つ頭脳戦となっているので、前者が好きなら3部・後者が好きなら4部がおすすめ。

ちなみに911テロを予言したような場面がある。

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LIAR GAME-roots of A―甲斐谷忍短編集 (ヤングジャンプコミックス)LIAR GAME roots of A 甲斐谷忍短編集/甲斐谷 忍

C

 

 『LIAR GAME roots of A』…秋山の推理はおもしろいが、その後がやや駆け足気味

『ナインダーツ』…福本伸行にでも描かせればおもしろそうな内容。淡々としすぎ。

 『サンソウ』…相手の先を打って行動するという意味では表題作よりライアーゲームっぽい。読みきりではなく長編でも読んでみたい作品。

『甲斐谷忍の愛犬物語』…量からして巻末のおまけレベル。つまらなくはないが。

『@ラヴァーズ』…オチは早々と読めるが、嫌いじゃない。

『ONEOUTS』を読む限り、この人トリックは巧いけど話を盛り上げるのが下手な印象。大掛かりなネタを仕込めない短編では作者の良さは出しづらいと思う。

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賭博破戒録 カイジ 1 (ヤングマガジンコミックス)賭博破戒録カイジ(1~13)/福本 伸行

D

 

 

 『賭博黙示録カイジ』に次ぐ、カイジシリーズ第二部。

前作のような心理戦はほとんど残っていない。

それでも語りの巧さと心理描写で地下帝国編まではそこそこおもしろかったが、その後のパチンコ編があまりにも酷い。

 ただ、グダグダと引き延ばすばかりで6冊以上も使うような内容とは思えない。まさかこれが最終巻まで続くとは予想しなかった。

おまけにパチンコ編のオチは冗談かといいたくなるようなもので、実際読んでいる途中で私はそれを笑い話として思い浮かべた。

もう読んでいる間、悪役である店長よりここまで落ちぶれた作者に苛立ちを感じる程のダメっぷり。

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SOMEDAY 1 (ヤングサンデーコミックス)SOMEDAY(1~8)/原 秀則

C

 

 就活については味付け程度。書かれた時代が違う(1巻発行1997年)のもあり、実践的なことは望めない。

絵は若干古さを感じさせるが、十分いける。

ただ、物語としての詰めの甘さを感じた。

三田村・杏奈はなにがしかの結末付けがされると思っていたら、やっつけとしか言いようのない扱い方。岡島に至っては存在すら忘れられていたのではないか。

 あと、青年誌の恋愛物なのでHしてるシーンが多め。エロ目的で見れるようなものでないが。

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オーデュボンの祈り 上 (Bunch Comics Extra) オーデュボンの祈り(上・下)/木村 哲也/伊坂 幸太郎

E

 

 コミック化にあたり特筆するようなアレンジはない。

元がそうおもしろいわけでもないので、本作もそれなり。

人物が特徴をフルに強調されて記号的というか、最近のリアル系の絵柄ではないのが人を選びそう。

 あと、日比野が犬に似ているのを通り越して獣人。はっきり言って気持ち悪く、立ち位置的に出ずっぱりなので、読んでいる間中不快感が持続した。

 理由がわからないが、妙に読むのを苦痛に感じた一冊。私に会わないだけで、作品としてはちゃんとしているのかもしれない。

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リセット (ヤングガンガンコミックス)リセット/筒井 哲也

C

 

 

 世界観は良かった。

誰もが好き放題に行動する無法地帯であり、命がまるで重みを持たない場所ディストピア。そこで絶対神としての力を持つGMと、主人公達で繰り広げられる戦い。

しかし、ストーリーが物足りない。敵はあっけなく倒されてしまい、仰々しい駆け出しに対してなんともあっけない幕切れ。

「レベルデザイン」の部分なんかはゲームというネタを上手に使って、あの世界の狂いっぷりを表現していたのだが。

なお、作者WEBサイト『STUDIO221』にて『DUDS HUNT』等、一部の作品が公開されている。興味のある方はぜひ。

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誘怪犯誘怪犯/うえやま 洋介犬 <コンビニ版>

B

 

 

 『誘怪犯』と『誘怪犯~紅~』(アマゾンリンク)を合わせた物。アマゾンに商品がないので、画像には出版社リンクを付けた。元はブログで公開されているマンガを書籍化した物。

 こちらが予想だにしないような狂気・怪異で落としてゾッとさせてくれる。どの話も“日常”が舞台なのが怖い。

グロテスクな表現が少なくないのは、やや人を選ぶか。

あと、これ本家のブログ『イヌギキ』(※ホラー表現注意)では「「誘怪犯」+「誘怪犯~紅~」+未収録8話収録の完全版です」と言っているが、実際は全てのエピソードが載っているわけではない(『没入』がないので気づいた)。

完全版を謳っておいてこれはどうなのさ?

宣伝文句(「「誘怪犯」「誘怪犯~紅~」収録分195エピソードに加え、未収録の8エピソードを加えた完全版です。」「全2冊よりの195エピソードに加え未収録8エピソード追加!」)も意図的にわかりづらく書いているように感じる…コストパフォーマンスとしては十分なのでランクは下げないけど。

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恋風 1恋風(1~5)/吉田 基己

C

 

 どこか薄ぼんやりとした鉛筆画のような輪郭のはっきりしない世界の中で、くっきりと描かれた決めのワンシーン。その透明感が素晴らしい。

青年誌でエロなしの恋愛物と言うのも評価したい。

ただ、題材に見合う重さを持ったマジメな作品だとはいえ、ロリ(?)で近親恋愛と人によってはドン引き間違いなしの内容。

 あと、おまけが最終間のカバーを外して見られる作者の一言あいさつだけというのにやや寂しさを感じた。

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クローバーフィールド  KISHIN (角川コミックス・エース 202-1)クローバーフィールド KISHIN/東川 祥樹

 

D

 

 映画ならではの作品をどうマンガにするかと思っていたが…これクローバーフィールドである必要あったか?

原作自体ハンディカメラ演出以外は特にオリジナリティのあるものでもなく、これはこれでちゃんとコミック化できてはいるが…どちらにせよできはイマイチ。

他人を囮にするクズがあっさり更正、特に理由付けもなく主人公に惚れるヒロイン、ギャグシーンが入るせいで緊迫感は出ない。

 人間ドラマ・恋愛・サバイバルどれもこれも薄っぺらい。

あと、保護されたはずの笹原がなぜ学校にいるんだ?

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孤独のグルメ (扶桑社文庫)孤独のグルメ/谷口 ジロー/久住 昌之 <文庫>

 

C

 

 ただおっさんが食べるだけのマンガ。

グルメマンガかと思ったらさにあらず。最後の1ページでやっと料理が出る話もある。

それとも店探し等も含めて“食事の楽しみ”とする姿勢なのか。

ストーリーらしいストーリーもなく、いわゆる日常系マンガなのだと私は思う。個人の日記ブログを読むような、他人の日常を覗き見るおもしろさ。

あと、「この街には〝食欲〟というものが欠乏している気がする」という秋葉原編のセリフが印象に残った。おでん缶やメイド喫茶(これはちょっと違うか)が根付く土壌はあったのだろうなぁ。

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ひかりのまち (サンデーGXコミックス)ひかりのまち/浅野 いにお

 

C

 

 『バスストップ』は人生からのドロップアウトを何度も見てきたタスクが、ハル子の再生を見届ける物語なのだろう。

最初にバス停で並んだ時(P53)とラスト(P112)の頭の高さの違いは、彼女の成長を暗示したものと思われる。また、主人公がとうの昔に見放していたプチトマトが、最後で実をつける辺りにも希望を感じさせる。

父親の“自殺”を見過ごすのも意味深。彼は“清算する大人”に入っていなかったのか、それとも父の手による見届け屋の廃業を意味するのか。

メッセージはあるのだろうが意味不明な話もあり、(私の読解力不足を加味しても)人を選ぶとまではいかずとも満喫できる人は限られるであろう一冊。

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貧乏姉妹物語 1 (サンデーGXコミックス)貧乏姉妹物語(1~4)/かずと いずみ

 

C

 

 最終巻は割と良かったけど、それまでがね。

少ないページ数で駆け足気味に進められて、盛り上がりに欠ける。そのため見開きなど色々な表現を使っているものの、4コマに毛が生えた程度という印象が否めない。

あと、主人公に据えて毎回やるにはきついだろうが、常時幸せ仲良しこよしの山田姉妹より、多少すれ違いながらも愛情を確認しあっていく越後屋姉妹のエピソードの方がおもしろかった(クレープの話が個人的にベスト)。

とは言え、最終巻の出来を見るにそれらの欠点は単純に経験不足ゆえと思われる。

次回作に期待、と言った所か。

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終末のフール (ヤングジャンプコミックス)終末のフール/塩塚 誠/伊坂 幸太郎

 

C

 

 枝葉の部分は少し変わっているものの、基本原作に忠実なコミカライズ。

鳥男の解説で地の文を補い、物語を短い丈の中に押し込んでいる。

ただ、短く収めるためにメッセージをそのままセリフにしている節があり、大人向けの絵柄だけにやや臭いと感じる人もいるかもしれない。

あと、『グラスホッパー』でも言えた事だが良くも悪くも“マンガで読める伊坂作品”に徹しているため、原作既読者には読む意味の薄い本かもしれない。

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ぴたテン (1) (Dengeki comics)ぴたテン(1~8)/コゲどんぼ

 

D

 

 ただキャラクターの可愛らしさを楽しむだけのマンガかと思いきや、存外しっかりとした内容だった。単なる美少女物を期待した人間の横っ面を張るようなシリアスな展開は、作者が安易な姿勢でこの話を描いたのではない事を感じさせる。

そういった終盤の展開はまぁまぁだったのだが、やはり最初の方のグダグダ感がネックか。御手洗兄妹とか明らかに必要ないだろう。

お気に入りのヒロインがいれば序盤も楽しめてもうワンランク上がるかな。

ずっと最初のような展開が続いていればDランク、最初から終盤の物語性を出せていればCランクと言った所で、評価については少し悩まされた。

余談だが、本編をパロったおまけ4コマが笑える。2巻の麻雀パイネタは実にシュール。

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説得ゲーム (Next comics)説得ゲーム/戸田 誠二

 

C

 

 特異な状況に置かれた人々のドラマを丁寧に描いた『NOBODY』と『クバード・シンドローム』が良かった。ただ、困難の描き方に比べて解決があっさりしすぎた感はある。

『説得ゲーム』は「自殺志願者を説得できなければ、このゲームは終わらない。」という内容と全然違う帯の言葉に騙された。それ抜きでも、設定がイマイチ活きない物足りない作品ではあったが。『キオリ』も同ランクか。

『タイムマシン』は短いながらも最後の主人公の言葉がザクッとくる。

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グラスホッパー (1) (KADOKAWA CHARGE COMICS 25-1) グラスホッパー(1~3)/井田 ヒロト/伊坂 幸太郎

 

C

 

 良くも悪くも普通のコミカライズ。

原作(『グラスホッパー』)が捨ててしまった爽やかなラストを復活させたのは良かったが、それ以外はチョコチョコと細かいアレンジを加えつつ原作に沿って進んでいく。安定して読めるが、原作既読者にはややおもしろ味に欠けるか。

マンガとしては表情の描き方が上手だと思ったが、アクションがイマイチ迫力不足。

 あと、せっかく出した伏線を拾わないという行為は理解に苦しむ(トーキョートブンキョーク)。

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死刑囚042 (1) (ヤングジャンプ・コミックス)死刑囚042(1~5)/小手川 ゆあ

 

C

 おもしろいけど、各エピソードがどれも半端すぎ。

全体的に踏み込んだ描写がなく、物事がとんとん拍子に進みすぎでイマイチのめり込めない。田嶋が学校で受け入れられるまで、ゆめがクラスにとけ込めるかどうか、じっくり描いて欲しい所が“一応触れました”程度で終わってしまい物足りない。

とは言え、期待よりは凡作だっただけで作品として水準には達していると思う。

 上記の欠点を受け入れれば、テンポ良く読み進められるバリエーション豊かで明るいストーリーを楽しむ事ができる。

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ビーストテイル 1 (希望コミックス)ビーストテイル/坂田 靖子

 

C

 

マンガというより絵本に近い感じ。

童話をベースにしたストーリーとデフォルメされたシンプルな絵柄で、童心に返って楽しめる不思議な世界が構築されている。

めちゃくちゃおもしろいという方向性ではなく、他にはない妙な魅力がある作品。癒されるとでも言えばいいのか、読んでいてなんとなく心地が良かった。

延々読み続けたいタイプのマンガでもないので1巻完結という程よいボリュームもちょうど良い。

坂田靖子セレクション (第2巻) ビーストテイル 潮漫画文庫

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もののふことはじめ(まんがタイムコミックス)もののふことはじめ/神堂 あらし

 

B

 

 ただの変人ではなく武士の変人を連れてきたのがポイント高し。

時代錯誤なボケをかます仙之丞と、いちいち反応する現代人についつい引き込まれてしまう。

本筋のストーリーはかなり半端なのだが、一つ一つのギャグで笑わせてくれるのでちゃんと楽しめる。

惜しむらくは1巻完結でやや物足りないところか。2巻3巻とまだまだ続けられそうなだけに、ここで終わってしまうのが残念。

とは言え、長く続けにくそうな感じではあるので、劣化されるよりはずっとマシか。

ちなみに『まんがタイムWeb』で新刊の今だけ(?)試し読みができるのだが…微妙なネタばかりなのでこれで判断するのは避けた方が良いだろう。

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Doubt 1 (ガンガンコミックス)Doubt(1~4)/外海 良基

 

 

 完全にこれのパクリ(続編の2を少し混ぜた感じか)。初めての原作なしがこれって作者は恥ずかしくないのか?

犯人発覚は、張り巡らされた伏線が回収されるでもなく推理の果てにたどり着くでもなくさして意外でもない。

トリックもダメダメ。パクリ元は無理のあるオチを構成や伏線で見られるものにしていた。対するこちらはその辺りを改変したものの“ありえねえ感”は五十歩百歩。

途中のサスペンスも、論理的に疑い合いもしなければ疑心暗鬼が良く表せてるわけでもない。ただ、ギャーギャー喧嘩するだけ。

絵も一見すると綺麗なようだが、マンガとしてはイマイチ。1巻終盤でヤク中のマウントを蹴り返す所など、動きが描けておらずわかりづらい。

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