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死者は黄泉が得る (講談社文庫)死者は黄泉が得る/西澤 保彦

C

 

 

 どんどんつながっていく伏線は近作にない満足感。

ただ、SF要素とミステリー要素の関係の弱さやストーリーに何の影響も与えないどんでん返し等、これ以前の作品に比べて一歩劣る。

あと、『七回死んだ男』について以前“この話のラストが美しいのは真相解明であると同時に愛の告白でもあるから”という意見を聞いたが、本作ラストのアレも同じ趣向だったのではないか。

つまり、サプライズより物語面での着地の良さが狙いだったのだと思う。あまりにも不可解かつ解釈困難な謎を残したがため裏目に出たが。

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