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428 ~封鎖された渋谷で~428 封鎖された渋谷で/スパイク/チュンソフト <PSP>

A

 

虹の栞出現済み・プレイ時間67時間 という状態で書いています。

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 ストーリーが非常に良い。伏線の回収とあっと言わせる展開の連発に後半は先が気になって仕方なかった。
 他の主人公からジャンプしないと続きが見られない「KEEP OUT」、すべての人物を進めて次の時間に進めなければ続きが見られない「To Be CONTINUED」はゲーム性を高めつつ、物語を良い所で区切る良システム。
 主人公選択時のミニアクションや次回(?)予告といった演出のセンスが実に良く、プレーヤーをゲームの世界へと引き込んでくれる。
 またBGMや背景写真の質も良く、物語そのものの魅力と周りの雰囲気作り両方からプレーヤーを捕まえる理想的な没入のさせ方。
 アドベンチャーゲームでここまで興奮したのは『逆転裁判』以来だった。
 ヒント閲覧が任意になるなど『』で不満に感じた点が解消されているのも評価したい。


 難点は隠しシナリオの出し方等がほぼ攻略必須な事。
何度も読ませるような作りではないのだから、ちょっとこの出し方はいただけない。というか最終シナリオなど何度読んでも出せる気がしない。
 また本編に比べると隠しシナリオは盛り上がりに欠け、惰性で続けている感が強い。
 『街』のように本編と同時間軸の別人物を描くことでシナリオの世界をさらに広げるのではなく、人物の掘り下げにいった話が多いためだろう。カナン編など渋谷が舞台ですらないではないか。
 あくまでも主役は“4月28日の渋谷という街”であって欲しかった。
 クリア直後には本作について誰かに語りたくなるような高揚感を感じていたが、今は正直レビューを書くのにも少々難儀している。

 『街』からの欠点の改善を長所としてあげたが、システム面に関してはまだまだいかしきれていないかな。ZAPの強引さはあいかわらず。

 エンディングでの感動も『街』ほどではなかった。街では動画になってもゲームの登場人物が動いていると感じさせてくれたが、本作では役者の撮影風景としか見えない。BGMが初聴きなのも理由のひとつか(部分的には出てくるのだが)。

 『街』の続編のように扱われる本作だが、似て非なるものといっていいだろう。
 街はバラバラな話がかろうじて繋がっていたのに対し、本作は一つの話を複数の視点から見る形式である。人物個々のシナリオとしては物語として体を為していないと言ってもいいが、1つゲームとしてみると盛り上がりようはこちらの方がはるかに上。

 余談だが本作中に冗談のような扱いで登場する登場するカレーそば。なんと実在しており、どん兵衛がカレー南蛮味として販売している。食べた味はそばにカレーをつけたとしか表現しようがない味でまずくはないがリピーターになるほどおいしいわけでもなかった。

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