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SEGA THE BEST 街 ~運命の交差点~ 特別篇街 ~運命の交差点~ 特別篇/セガ/チュンソフト <PSP>

B

 

NORMAL セーブ225回 完10 終115 ピンクの栞・金の栞獲得
HARD セーブ44回 完10 終122 同上

NORMALをクリア。
数ヵ月後に428をプレイ。
さらに数ヶ月おいてHARDをクリア。
という順で遊んでいます。

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 複数の主人公がおり、選んだ当人だけで選択肢が完結せず他の主人公のシナリオにも影響を与えると言うシステムは斬新。ゲームだからこそできる内容であり、物語を読み込むことがそのまま謎解きに繋がるという非常に秀逸なアイディアである。シナリオごとにまったく異なる文体とバラエティに富んだ内容は、主人公を変えるだけで新鮮な気持ちでプレイさせてくれる。

 盛り上がりの最高点がエンディングなのも良い。
 ゲーム中何度も聞くことになるキャラクター選択画面のBGMに歌詞がつき、それまで静止画だった人物達がいきいきと動いているのを見せてくれるのはとても良かった。

 緻密なシナリオは一人の行動がまた別の一人に影響を与えるという作品コンセプトをきっちり表現できており、特にバッドエンドは“なるほどこう繋がるのか”と膝を叩いてしまうようなものも少なくない。

 が、おもしろいかというと正直微妙。
 はっきり言って冗長である。
 私は全てのシナリオが合わさって“街”という1つの物語を形作っていると解釈しているため個々のシナリオについてのコメントは避けたいが、それでもあえてコメントするなら、
 『オタク刑事走る』よくこうも言葉遊びを思いつくなと感心するが、ひたすら続く暗号解読に飽き飽きさせられる。
 『馬』これはおもしろかった。ボリュームもちょうどいい。
 『牛』同上。
 『やせる思い』退屈なダイエット日記。最終日に少し頑張ったか。
 『七曜会』謎解きが完全にご当地ネタで渋谷をまったく知らない人間にとってはサプライズとなりづらい。
 『迷える外国人部隊』感情移入まったくできず。
 『シュレディンガーの手』序盤で精神病ではないと明言していたため、この不可思議な状況にどんな解決が為されるのかと期待してしまった。何もなかったのが残念。改めて読んでみると市川の狂っていく様を読ませる話だとはわかるのだが…。
 『で・き・ちゃっ・た』オチで爆笑した。どう片付けるのかと気になったが、途中の展開は単調。

 5日も必要な話は1つもないというのが正直な感想。文章に読ませる力はあるのだが、物語そのものの魅力が欠如している感じ。

 良点でシステムを褒めたがこれもいかしきれていない印象。あまりにも強引なZAPがいくつもあり、まだまだ改良の余地あり。
 また、PS版への移植にあたっての調整としてバットエンド時にヒントが表示されるようになったようだが、ヒントというより答えそのものなのでゲームとしての面白味を著しく削いでいる。とはいえ、あまりにも理由を推察するのが困難な理不尽バットエンドが多いため無理からぬ事か。

 最後にPSP版で追加された蔵出しシナリオだが、そのまま蔵に入れておけと言いたくなるような内容でとても楽しめるものではない。
 サギ山編はサギ山が5日間に渡っていじめられる内容で、読んでいてかなりストレスがたまる。池に落とすなど非現実が明確であるマンガなら許せるようなギャグも、実写でやると笑えないという事を実感させられた。オチは労働賛美物によくある“辛いけど頑張ってよかった”というものだがどう考えても彼は転職した方がよかっただろう。あの職場は酷すぎるし、そうした“理不尽でも耐えるやつがいる”という環境がデューク浜地や香月ミカレの横柄さの遠因になっていると思う。
 パトリックダンディ編はサギ山編以上に読むのが苦痛で仕方なかった。彼の妄言にうんざりさせられるのは小糸あゆみだけではなくプレイヤーも同様であるという事をライターはお忘れのようだ。

 なお、『ラッシュライフ』のようなものを期待すると肩透かしを食らうので注意。『アルファルファモザイク』に的を射た表現があったので引用するが「「街」は主人公たちの物語が絡み合うというよりは、絡み合うとバッドエンドになるからそれを解きほぐすという感じ」。

 セガサターンのゲームにも関わらずファミ通の「読者が選ぶTOP20」にランクインし続けていた事と、プレミアがついておりPSPに移植されるまでなかなか遊べなかった事で過剰に期待しすぎたのを差し引いても色々難のある作品である。

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S
稀に見る傑作。

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おもしろい。

B
まあまあ。

C
標準ランク。人によってはB。

D
微妙。

E
読むのが苦痛なレベル。

F
つまらないを越えた何か。

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