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僕の小規模な失敗僕の小規模な失敗/福満 しげゆき

C

 

 

 自伝(ノンフィクション)と聞いて驚く程のダメっぷり。

永沢君』的な楽しさと、『孤独のグルメ』のような日常性がミックスした作品。

 特にギャグやオチはないのだが、主人公がウジウジウダウダする姿につい引き込まれてしまう。

主人公の冴えないツラは良いものの絵にかなりクセがあるのと、実話だから仕方とはいえ物語として完全に尻切れトンボなのが難か。

 個人的に哀愁を感じたのが、第1話の高校教師が休憩室で休んでいる場面。老いた身体でパワフルなクソガキ共に接すれば疲れるわな。

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翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)翼ある闇/麻耶 雄嵩

D

 

 

 『魍魎の』に近い疲労感を残す作品。

 人物や舞台等こりにこっており、人を選ぶ事請け合い。

そのわりには謎と解答におもしろみがなく、ラストの怒涛の展開も楽しめなかった。前述した疲労感や途中の退屈さから物語に引き込まれなかった事もあると思う。

これだけの要素を結合させ無駄なく使った完成度の高い作品だろうし、小説として含む所もたぶんにあるのだとは思うが、娯楽として見るとこのランク。

あと、最後に入っている野崎六助の長文が苦痛。

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TATTOO HEARTS 1 (ジャンプコミックス)TATOO HEARTS(1~2)/加治佐 修

D

 

 昔、読んだ読みきりがおもしろくて買ったのだが…。

 能力の設定を出すのが遅い。エンジンかかるまでが長すぎ。

 また、未熟者は命を削られるという設定が消え、タトゥーに触れなくても効く能力がさらに味をなくしている。

 読みきりでおもしろかった要素をことごとく削って読者がついてくるわけがない。

あと、読みきり時の「普段は役に立たない」(2巻P188)能力にバカ力を付け加えたのは、序盤のヒーロー的活躍のためか? だとしたら、粋じゃないなぁ…。

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検察側の証人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)検察側の証人/アガサ・クリスティー(加藤 恭平)

C

 

 

 戯曲版を読了。

映画版である『情婦』を先に観たため知っていたオチだが、映画の時は前評判の良さに期待しすぎたせいかイマイチに感じたものの、改めて見るとそう悪くもない。

 地の文がほとんどないこの形式も、言葉の応酬である裁判にマッチしていると思われる。

 ただ、古い作品で、しかもイギリスが舞台なため情景がかなり想像しづらいのではないか。裁判のときにカツラをつけるなんて現代日本人には想像もつかないだろう。

サクッと読めて、しっかりひっくり返してくれる『クール・キャンデー』のような作品。私はあちらの方が好みだが。

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陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫) 陽気なギャングの日常と襲撃/伊坂 幸太郎

C

 

 

 『陽気なギャングが地球を回す』の続編。前作とのつながりはお遊び程度。こちらだけ読んでも問題はないが、一部「?」となる部分があるかもしれない。

 前作ではセリフに散りばめられたジョークが売りだったが、今作では身体を張ったギャグが中心になっており、作品全体から緊張感がなくなっている。

また、意外な展開が多かった前作に比べると、読者を引っ張る力も弱い。

余談だが、以前ネットで“「いつも田中の情報や道具に頼っていると、またか、と思われる」(P317)って映画版『陽気なギャングが地球を回す』への皮肉では?”という意見を見たが、確かにそう読める。

響野が2度も言う「誰に」が妙に意味深。存在しない誰かへの語りかけって、たいてい読者に向けられている気がする。

 まぁ、映画版は田中に頼りすぎどうこう以前の問題だったが。近年の原作物邦画の欠点を全部詰め込んだようなできだった。

 

 

 

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湖底のまつり (創元推理文庫)湖底のまつり/泡坂 妻夫

C

 

 

 解決編まで読者に伏せられている事実が多すぎた。

 アンフェアとは言わないが、そのために衝撃度が薄まっている。

この手の話は、十分な情報が伏線として出されていたにもかかわらず、そこにまったく気づけない部分におもしろみがあると思うのだが…。

 言われるまで騙されていただけに残念。

また、『乱れからくり』でも触れた文章(人物)についてはまったく違和感なし。失礼ながら泡坂さんも普通の小説が書けるのかと驚かされた。

ところで、館崎には頬をふくらませるクセがあるようだが、TVドラマ『踊る大走査線』の室井さんを想像すればいいのだろうか?

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ガレリオのモザイク 1   IDコミックスガレリオのモザイク(1~3)/清野 桂也

D

 

 

 “ガリレオのモザイク”ではなく“ガレリオのモザイク”である。

話が頭に入らなすぎてビックリした。

 描き分けができていない人物。パソコンや車と現代的なものが登場する一方、建物を抜けるといきなりジャングルが広がるよくわからない世界観。そんな状態で描かれる説明不足なストーリー。

打ち切りなのか終わり方もかなり微妙。

3巻という短さと一応水準には達している絵の綺麗さで、読むのが苦痛という最悪の事態だけは避けている。

常時半目のM‐2が結構かわいい以外褒める所が思いつかなかった。

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日本フーリガン日本フーリガン(1~2)/大石 普人

C

 

 

 ストーリーが良質。

題材のおもしろさと適度にひねった展開、そして気持ちのいいラストと最初から最後まで読ませてくれる。

 絵は若干崩れているように感じられる部分もあるが、個性として見られるレベル。

 ただ、最後のエピソードは打ち切り感あふれる駆け足。予定通りに終わらせてこれなら、それはそれで問題あり。

 あと、メンバーに特殊能力を持たせたり色々とやってはいるものの、内容としてはヤンキーマンガとあまり変わらない感触。舞台が池袋だからそう感じるだけかもしれないが。

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からくりサーカス (1) (少年サンデーコミックス)からくりサーカス(1~43)/藤田 和日郎

 

 

 操縦者の動きが少なくなりがちなロボット物(?)で、ダイナミックなアクションを連発する繰り人形のアイディアは〇。

熱い場面・悲惨な場面共にがっつりと楽しむ事ができ、物語のパーツを積極的に拾っていくため積み上げたものが増えるにつれ内容もどんどん盛り上がっていく。

 難点はあまりにも説明っぽすぎるセリフがあるのと、ごちゃごちゃして見づらい所が多い事。後者は細かい描き込みの弊害とも言えるが。

また、フウの登場は広げすぎた風呂敷を無理やりまとめにきたのをありありと感じた。

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バジリスク―甲賀忍法帖 (1) (アッパーズKC (197))バジリスク 甲賀忍法帖(1~5)/せがわ まさき/山田 風太郎

 C

 

心理描写のない戦闘に絞った内容はおそろしくテンポが良く、後腐れなく5巻でスパッと締めてくれるので暇つぶしに適している。

反面、ストーリーはないに等しく、人物のほとんどが使い捨てでポンポン死んでいくため没入度は低い。『るろうに剣心』なんかが好きな人にはオススメか。

風景を実写にするのは、まぁ欠点にはならないレベル。違和感を覚える所もあれば、よくよく見るとおかしく感じるもののサッと読むだけでは気づかない所もある。

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怪談と踊ろう そしてあなたは階段で踊る (シリウスコミックス) 怪談と踊ろう そしてあなたは階段で踊る/野沢 ビーム/竜騎士07

D

 

 『ひぐらしのなく頃に』(噂を聞いただけで未プレイ)の人が原作とあって、予想はしていたがガッカリオチ。

 ちゃんとミステリーしてはいるものの、犯人のリスクがあまりにも大きすぎる(それすらも狂気の描写なのか?)。

 また、脇役のセリフとはいえ「そんな馬鹿なことをする意味なんてあるわけがない」(P164)とまで言われていた行為が、最後の解決編で“実はこんな意味があったのでした”というのもいただけない。

 噂が進化していく様はおもしろかったのだが…ラストではなく佐藤との会談がこの作品のハイライトか。

 ホラーとしても、謎解き色が強すぎてイマイチ怖くない。

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スカイハイ (1) (ヤングジャンプ・コミックス)スカイハイ(1~2)/高橋 ツトム

C

 

 死者が将来の事を考えるという一風変わった幽霊譚。

 言葉よりも絵で表現するタイプのマンガで、流し読みもできるが人物の表情等から色々読み取る事もできると思われる。

…と書いては見たが正直あまり印象に残らなかった。

 淡々と進むうえ、話自体のインパクトもさほど強くない。特筆するほどおもしろくもつまらなくもなかった。

あまり集中して読まなかったせいかもしれないが。

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永沢君 (スピリッツボンバーコミックス) 永沢君/さくら ももこ

 

 ダメ人間三人組の青春劇。

ちょっと上向いたかと思えばラストで話中最大のダメっぷりを発揮してオチをつけてくれる。感情移入するより一歩引いた立場で笑うのが正しい見方か。

 お気に入りはオチが秀逸な『火事の記憶』と6ページとは思えない程濃い話を展開した『修学旅行以来…』。

 ただ、おまけは読むのが苦痛に感じるレベルでつまらない。笑いどころがさっぱりわからなかった。

あと、まる子ちゃん系統は実在の人物がモデルらしいがどこまで事実なのか。最終話の城ヶ崎が悲痛すぎる…アレ人生ぶち壊しだろ。

なお、現在は新装版として発売されている。

永沢君 (イッキコミックス)

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告白(コンフェッション) (アッパーズKC (93)) 告白 コンフェッション/かわぐち かいじ/福本 伸行

C

 

 同コンビの『生存 Life』がイマイチだったためあまり期待はしていなかったが、こちらはなかなか楽しめた。

 山小屋という舞台装置をフルに使った心理戦を絡めての攻防がおもしろく、めまぐるしく変わりゆく戦況で最後まで読ませてくれる。

 が、あまり追い詰められている感じがせず引き込まれないのが難。浅井が無傷なのに石倉が勝手にボロボロになっていくのは狂気よりマヌケさしか感じさせない。

あと、オチが少し弱いか。福本さんは途中のサスペンスフルな展開は上手だが、最後のオチ付けは苦手な気がする。

ちなみに現在は文庫版が発売中。

告白―コンフェッション (講談社漫画文庫 か 3-27)

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フィラメント―漆原友紀作品集 (アフタヌーンKC)フィラメント/漆原 友紀

D

 

 どの作品も雰囲気は良いが…。

 『岬でバスを降りたひと』『迷宮猫』『虫師』以外は、若手の人にありがちな意味深だけど意味不明な話ばかり(私の読解力不足か?)。

 雑誌に一話だけ載っているならまだしも、単行本で一気に読んでそれぞれの話の意味をじっくり考える人なんてあまりいないと思うが。

つまらなくはないが十分に楽しめるわけでもない。

ネットのレビューを読むと最近の作品とのタッチの違いを指摘したものが多く、ファンブック的な本なのかもしれない。本書だけでも絵柄の変移を感じる事はできるが。

ものすごくどうでもいい余談だが、最後の話の「「不思議な事」には大抵つまらないからくりがあったりするが 普段当たり前と思ってる事には面白いからくりがあるもんだ」という言葉に感銘を受けた。身近な雑学なんかは正にこれなのではないかと。好奇心を持ち続けていきたいものである。

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カタブツ (講談社文庫)カタブツ/沢村 凛

C

 

 

 ミステリーとして読むとかなり辛い作品。

 『無言電話の向こう側』のオチなんてくだらないの一言に尽きる。

他にも謎の提示すらなされない作品があり、なぜあらすじで「ミステリー集」と書かれているのかが不思議なほど。

 しかし、読み物としては十分水準をクリアしている。

 『とっさの場合』は出来合いの感動が溢れる昨今に、愛情の新しい形を示した心温まる良作。

あと、ランクには無関係だが、解説が×。

タイトルの意味はこれで初めて気づいたが(私は読む前にあらすじを見ないので)、他の部分が素人の感想レベル。

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アンデッド (ビッグコミックス)アンデッド/井上 和郎

C

 

 

 表紙とタイトルの雰囲気で勘違いされそうだが、ホラーではなくラブコメマンガ。

 直球で勝負してくれた第1話のラブストーリーはベタながらも文句のないできだったが、後が続かなかった。

2・3話目の漫才師は彼らが成長しているように見えず、第4話の受験生は最後のギャグで冷めさせられ、ロック歌手の第5話はギャグ回なのに笑えない、事情が特殊で入り込めないうちに終わってしまった第6話に、駆け足感のあるラスト2話と、悪くはないが粗の目立つ話が多かった。

ほほえましい結末の7話目父子と、ギャグで掴んでからシリアスに持っていく8話目ゾンビマニアは上々。

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美鳥の日々 (1) (少年サンデーコミックス)美鳥の日々(1~8)/井上 和郎

C

 

 

 “悪魔の右腕”の異名を持つケンカ最強高校生の右手が女の子に! という後にも先にもまずないであろう(しいて言うなら『寄生獣』+『南くんの恋人』か)ぶっ飛んだ設定に拍手。

 しかし、せっかくの設定を活かすどころか美鳥の存在すら意味がないような話が少なくないのは残念。脇役メインのときならまだしも、ただのギャグ回なら正治・美鳥コンビを中心に描いて欲しい所。

 それでもラブコメとして確実におもしろいと思うが。

ちなみにこのマンガやたらとパロネタが多い(それともラブコメ物の定番なのか?)。『DAYS57 マニアの鑑』(正治がコミケに連れて行かれるアレ)なんて版権大丈夫なのかと笑わせてくれた。

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ドラゴンヘッド (1) (ヤンマガKCスペシャル (519)) ドラゴンヘッド(1~10)/望月 峯太郎

D

 

 

 何が起こったのかまるでわからない、どうにもしようがない状況の絶望感はすごい。

どうなるんだ?何が起きたんだ?とグイグイ読者を引っ張ってくれる。

それだけに、物語としての決着を放棄したラストは残念。

 せめて主人公の行く末だけでも描いて欲しかった。

ラジオの電波は届くのに増援を呼べない第二偵察隊→船が沈んだ→同じように連絡がつかない本国も日本と同じように崩壊、と一応考えてはみたもののやはりスッキリしない。

また、時間の概念があまりないため、主人公が悩まされる飢えや渇きがイマイチこちらに伝わりにくいきがした。

あと、ランクには含めなかったが、コマ割りが大きいせいかビックリするほど早く読み終わる。

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魔人~DEVIL 1 (デラックスコミックス)魔人(1~2)/大暮 維人

C

 

高校程度の科学をかじっていないと理解しづらいかもしれないが、そこさえクリアすればなかなか楽しめる。

 テンポの良いストーリーでさくさく読め、絵も綺麗。なんともグロテスクな魔人のデザインも〇。

また、力ではなく徹底的に頭を使って戦う主人公のスタイルが非常におもしろい。ただのトリックマンガのように解説して終わりではなく、きちんと見せ方にも気を使っている。

いばらの王』のようなジャンル変わりをする事もなく、きっちりさいごまで人間VS怪物で通してくれて(IQ200越えを普通の人間とは言いがたいが)、身近な物・その場にある物を活用するのもポイント高し。

巻数的に少々盛り上がりが弱い気もするが、長々と続けるといかにもネタ切れで劣化しそうな内容なのでこのくらいでちょうどかもしれない。

ところで、葦原のお腹の仔はどうなったんだ…?

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