忍者ブログ
趣味で書いているレビューをネットに転載
[10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16]  [17]  [18]  [19]  [20
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

マンホール 1 (ヤングガンガンコミックス) マンホール(1~3)/筒井 哲也

C

 

 

 B級映画をそのままマンガにした感じ。

 落ち着いた大人向けのドラマともとれるが、やはりもう少し盛り上げて欲しかったところ(感染者の意図がわかる場面は良かった)。心理描写がなく淡々とストーリーが進み、絵もスッキリしているので淡白な印象を受ける。

読みやすく全体的に良くできているが、なにかオリジナリティーが欲しかったか。 

 気色悪い場面が多いのも人を選びそう。そこまでドギツイわけではないが、2巻P64は白黒で良かったと思わされた。

拍手[0回]

PR

裁くのは誰か? (創元推理文庫)裁くのは誰か?/B・プロンジーニ/B・N・マルツバーグ( 高木 直二)

C

 

 ある種の禁じ手的なオチ。

私も驚いたが、冷静になるとありかなしかきわどいところだと思った。下手に不可能犯罪に見せようものなら総スカンまちがいなしのラストだが、作者も承知しているのか、謎が凝っていないため許す気分になれる。

 (少なくとも映画では)たくましく描かれることが多い中、弱りきった大統領という題材も新鮮だった。

 ミステリーファンには合わない、どんでん返し好き(その中でもさらに人を選ぶ気はするが)向けの一冊。

拍手[0回]

フィッシュストーリー (新潮文庫)フィッシュストーリー/伊坂 幸太郎

C

 

 

 イマイチ。

そもそもの謎かけが弱く、先が気にならない『動物園のエンジン』。

 『サクリファイス』はミステリーとして調査に徹するわけでもなく、ストーリーもおもしろくない。解説(佳多山 大地)での解釈にはなるほどと思わされたが。

唯一及第点に達していたのが『フィッシュストーリー』。ちょっと変則的な形で夢が叶うのが良かった。

『ポテチ』は100ページもダラダラとやりすぎ。上手に使えば『チルドレン』の『チルドレンⅡ』並みに盛り上がりそうなネタだけに惜しい。伏線を張りまくろうとする意思は良かったのだが。

拍手[0回]

冤罪者 (文春文庫)冤罪者/折原 一

C

 

 

 ネタは悪くないが、もったいぶりすぎた。

五十嵐がミカの部屋に踏み込んだ時点で全部ばらしていればなかなかに衝撃的だったろうに。 小出しにしたせいでパワーダウンしてしまった。

 P580の第3段落の記述もおかしくないか?

満足感が薄いため、長々と書かれた物語についてももう少し短くならなかったのかと思ってしまう。村越とかもうちょっとチョイ役でも良かったのでは? 冤罪事件の長さを表現した、とも思いづらい。

同じ文を必要以上に何度も見せられた気がするのも気のせいだろうか?

ちなみに一部で“~者シリーズ”と呼ばれているよう(あえてこういう書き方をするのは、作者サイト『沈黙の部屋』でシリーズ扱いされていないため)だが、これだけ読んでもまったく問題なし。

拍手[0回]

ディプロトドンティア・マクロプス (講談社文庫)ディプロトドンティア・マクロプス/我孫子 武丸

 

 

 最後の展開にぶっ飛ばされる。

それが良い意味になるか悪い意味になるかは読者次第。作者の経歴とあらすじの「ハードボイルド」という言葉に多くの人が後者となるであろう事は確実だが。

 私自身は微笑む程度の余裕を持って読めたものの、やはり『黒い仏』や『ファンタズム』と同系統の作品であるという点は看過しがたい。 他の2作品に比べて謎を全面に押し出していないのが救いか。

ちなみにタイトルの意味はラテン語から直訳で“草食有袋類亜目オオカンガルー”(情報元はここ。講談社の『IN-POCKET もうひとつのあとがき』だと思われるのだが、ページの作りが不親切で確信できず)。

拍手[0回]

終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)終わりなき夜に生まれつく/アガサ・クリスティー(乾 信一郎)

C

 

 タイトルセンスが〇。直訳の“終わりなき夜”より語呂もセンスもずっと良い。

 ただ、そこ以外は凡作。

 短編でもできた内容だと思う。

 オチ自体はこれと同じだが、本作は明らかに推理部分に重きを置いておらず(私が事前にネタを知っていたのを差し引いても)衝撃度は薄い。ストーリーもそうおもしろいものでもない。

最初からネタをばらして進めるか、中盤までエリー視点で書くかした方が良かったのでは?

つまらなくはないが、物足りなかった。

拍手[0回]

シゴフミ〈4〉Stories of Last Letter (電撃文庫) シゴフミ4 Stories of Last Letter/雨宮 諒/ポコ/湯澤 友楼

C

 

 『僕の名前を呼んでおくれよ』はまさかシゴフミでこんな話が、という異色作。

 『Brother and Sister』はいつものペースを見せつつも、終局への布石を打ってくれた。

 そして『終わりの始まり』『始まりの終わり』。前者は単体でも良作で、シゴフミの登場シーンには嘆息させられた。後者もグランドフィナーレとまでは盛り上がらなかったが、これまでの積み上げを生かす良いラストだった。少し時系列がややこしくなったが、既刊を見返せばすぐわかる程度。

ただ、“もう一人の文伽への手紙”(P90)がノータッチなのは残念。アニメで拾うのだろうが。

あと、今まで気になっていた原案者の存在もやっと解決。 

拍手[0回]

Fake (幻冬舎文庫)Fake/五十嵐 貴久

C

 

 

 久々に気持ち良く騙してくれた。

 イカサマポーカーのスリルも良く書けており、ページをめくる手が止まらない。

ただ、この手の話は“策は失敗するも、主人公側が奥の手で勝つ”と決まっているようなものなので、『Sting2』最後の場面は余計だった。どうせ失敗だろ、という思いを強めてしまう。

また、さすがに入試編はもう少し短くても良かったのではないか。

あと、解説(香山 二三朗)内で著者が『賭博破戒録カイジ』パチンコ編を「傑作ミステリー」と評しているが…悪い冗談としか思えない。

拍手[0回]

シゴフミ―Stories of Last Letter〈3〉 (電撃文庫)シゴフミ3 Stories of Last Letter/雨宮 諒/ポコ/湯澤 友楼

C

 

 『嘘とオーロラ』がシリーズでもトップランクのできばえ。嘘という題材とシゴフミというツールを上手にマッチさせていたと思う。

 ただ、P71・72の『世界の中心で愛を叫ぶ』批判は少々見苦しかった。

 『輝けるもの』はページ数相応の読み応えになってはいたが、おもしろさとしては他とそう変わらず。

『Rainy day』はいつかくるだろうと思っていた悪意あるシゴフミの話。「奇跡を乱発することが、神の為すことか?」というフレーズが印象的。沙音の物語もぜひ読みたいが、次が最終巻なのを考えると望み薄か。

拍手[0回]

アルシャードガイア リプレイ 明日へのプロファイル (ファミ通文庫)明日へのプロファイル/矢野 俊策

C

 

 

 TRPG『アルシャード ガイア』リプレイ。

 『覚悟の扉』でも書いたが、やはりこの人のリプレイは読みやすい。

 ルールブックと同時発売という事もあり、今回は特に気を使って執筆されたと思われる。 ゲームに初心者を交え、様々な説明を途中に織り交ぜたのもその一環だろう。

ただ、それゆえに特技の説明がページ端以外にも載ってしまう弊害も。

ストーリー自体は少々物足りない。主人公が戦いにおいての覚悟を決めるという、続き物のプロローグのような内容。

あと、2話目のミドルフェイズ07冒頭に「自身の傷を~」とあるが、ケガしてる描写なんかあったか?

ちなみにタイトルは“明日”と書いて“みらい”と読む。

拍手[0回]

コダマの谷 王立大学騒乱劇 (ビームコミックス)コダマの谷 王立大学騒乱劇/入江 亜季

D

 

 

 『フクちゃん旅また旅』は起承転結がはっきりしていて読みやすい。どこか絵本的なストーリーも〇。

 一方、本編とも言える『コダマの谷』は非常に厳しい。

 内容自体は悪くないのだろうが、描き方が読みづらい。

多くを語らないのがスタイルだとしても最低限の説明すら果たしていないように思える。

特に酷いのが吹き出しの配置。P47、4コマ目のロッシのセリフなど、左から右下へ進むのか右から左上へ進むのか。どちらにせよ自然な視線の移動とは異なっている。

拍手[0回]

夜は千の鈴を鳴らす (光文社文庫)夜は千の鈴を鳴らす/島田 荘司

C

 

 

 良くも悪くも凡作。

つまらなくはないストーリーにそれなりのトリック。

 やはりなにか一つ“ここ”といえるような売りが欲しかった。

 欠点も、文章にぜい肉が多く削っても良さそうな表現が目に付く程度。とはいえ、『占星術殺人事件』のような読みづらさは感じなかった。

 あと、喫茶店のテレビで流れた東京オリンピックはさすがに卑怯じゃないか…? あれは気づきようがないと思う。

ちなみにシリーズ物の8作目のようだが、これ単体で読んでも問題なし。

拍手[0回]

ヒミズ 1ヒミズ(1~4)/古谷 実

C

 

 ダメ人間を描いたマンガだが、『僕の小規模な失敗』のような笑えるものではなく正真正銘のダメ野郎が何人も出てくる。

 自分の身体の一部に話しかける事で、ダメなのは別物であるこの部分であり自分自身ではないとごまかすあたり(3巻P144)良く描けていると思う。

 エンタメとしても読めるが、メッセージ的なものが込められているのを明らかに感じさせるので『ドラゴンヘッド』に近いものを感じた。何が言いたいのか私にはさっぱり読み取れないが。

拍手[0回]

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)世界の終わり、あるいは始まり/歌野 晶午

D

 

 

 菜穂誘拐の辺りまではBランクもかくやと思ったが…。

 中盤以降を受け入れるかどうかで評価はわかれるだろう。私はと言えば、内容的にはまぁ楽しめたものの、やはり脱力感・徒労感はぬぐえない。

 また、同じ事を何度もくり返すため、さすがにくどさを感じた。もう少し短くしても良かったのでは?

これだけ引っ張りに引っ張ってあのラストというのも×。

拍手[0回]

竹書房恐怖文庫 東京伝説 閉ざされた街の怖い話 (竹書房文庫)東京伝説 閉ざされた街の怖い話/平山 夢明

C

 

 

 カバーの雰囲気に反して霊的な話は0。

真偽は怪しいものの、ショートショートとして見ればそれなりに楽しめる。

 『屋台』は屋台と言う存在の安全性が誰にも保障されてはいないという事に気づかされた。

 逆にあまりにも稚拙すぎたのが『メールしながら、音楽を聴いてⅡ』。とてもプロの文章とは思えない。

その他、所々首を傾げるできの話が散見され、たった223ページで税抜き600円はけっこう割高。

あと、「こんばんわ」(P11)っていくら誤字でも酷すぎるだろう。

つまらなくはなかったが、他作を読みたいと思わせる魅力もない。

拍手[0回]

弁護側の証人 (ミステリ名作館)弁護側の証人/小泉 喜美子 <単行本>

D

 しょぼ…。あまりのカタルシスのなさに、最初オチではなく私が読み違えていただけなのではないかと思ってしまった。

 トリック自体を成立させたのはすごいと思うが、使い方が微妙すぎ。

 小説としてもネタの代償として(?)読者を煙に巻くような書き口に終始し、内容は安っぽい相続問題。

同時収録の『深い水』の方がまだ“マシ”。

なお、現在は集英社文庫にて復刊されているが、私が読んだ物同様『深い水』が収録されているかは不明。 

弁護側の証人 (集英社文庫)

拍手[0回]

ホッグ連続殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)ホッグ連続殺人/ウィリアム・L・デアンドリア(真崎 義博)

C

 

 謎はなかなかに魅力的だったが、解答に意外性が足りない。

 事件の特徴を整理すれば、多くの人がこの可能性に思い至るのではないだろうか。推理物で誰もがするであろう“なんとなくこう思う”程度の簡単な予測ではあったが、それが当たっただけでも衝撃は非常に弱まってしまう。

 上記した謎と、個性的な人物(P266の教授が花を贈る場面は笑った)で結構引き込まれていただけに残念。

 視点がいったりきたりで序盤がややこしいのも難。

 ちなみに、シリーズ物の2作目のようだが、これだけ読んでも問題なし。

拍手[0回]

ヴァリアンテ (01) (角川コミックスドラゴンJr.)Variante ヴァリアンテ(1~4)/杉基 イクラ

C

 

 異形によって放り込まれたあまりにも過酷な世界。恋しいはずの日常すら彼女にとって真に居心地の良い場所だったのか…。

 寄り道せず最後まで突っ走り、4巻フルに使っての読みごたえある作品に仕上がっている。

 衝撃的(≠意外な)できごとの連続に引き込まれ、丁寧かつ徹底した描写で重厚なストーリーを堪能させてくれる。 久々に1巻読了時にパワーを感じた作品だった。

ただ、重いストーリーに加え少々グロテスクな内容は人を選ぶかも知れない。

最終巻も少し駆け足ぎみだったか。

拍手[0回]

まだ旅立ってもいないのにまだ旅立ってもいないのに/福満 しげゆき

D

 

 

 かなり人を選ぶ作品であり、私はこの手の作品に選ばれないタイプの人間だった。

 マンガを読んで“この描写はアレのメタファーだな”などと色々読み取れるような人なら楽しめるだろうが、私にそういう能力はない。

 とはいえ、きちんとした読解をせずとも楽しめる話も入ってはいる。お金が欲しい女子学生の『モウカル・ハナシ』はなるほどとうなった。

逆に『フカンゼン少年』『まだ旅立ってもいないのに』は完全に意味不明。

 つまらなかったとまでは言わない(というか、私が理解できないだけなので言えない)が、楽しめたわけでもないのでこのランク。

拍手[0回]

ASSASSINS (BLADE COMICS)ASSASSINS/さとがね しょう

C

 

 

 デスゲームにありがちな“人を殺したくない。しかし、やらなければ自分が…”という葛藤を、主人公を殺し屋にする事で排除し、さらに参加者の戦力底上げにもなっている。

 が、素材は良くても調理法がまずかったか。

 終始盛り上がることなく終わってしまった。

 最後の説明不足も読者の想像に任せたというより、単にページが足りなかった感じ。

 あと、サハラの一人称が「私」「あたし」とコロコロ変わったり、時間が存在しないはずなのにサハラがトイレに行きたくなったり(P88)と妙な粗が目立つ。

拍手[0回]

ブログ内検索
プロフィール
HN:
三枝
性別:
非公開
趣味:
読書・映画・ゲーム
自己紹介:
S
稀に見る傑作。

A
おもしろい。

B
まあまあ。

C
標準ランク。人によってはB。

D
微妙。

E
読むのが苦痛なレベル。

F
つまらないを越えた何か。

×
エックスではなくバツ。よほどアレでない限り使わない。
最新CM
[04/03 未入力]
[05/04  ]
カウンター
P R
忍者ブログ [PR]