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容疑者Xの献身 (文春文庫)容疑者Xの献身/東野 圭吾

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トリック自体は古典の応用なのだが、ミスリードがうまい。
しかし人物の行動には疑問の残る部分があり、石神が靖子につくす理由が結局ルックス(正確に言うとそうではないかとかろうじて伺える程度の描写)だけなのは残念。
また、靖子は石神の出所を外で待ち続けるという選択肢はとれなかったのだろうか。
以上の2点がどうにも気になってしまい、ラストもイマイチ楽しめなかった。

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笑うな (新潮文庫)笑うな/筒井 康隆

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解説(横田順彌)のありがたいお言葉によれば楽しめない側に問題があるそうなので、問題のある人間の愚痴として書く。
予想外というより突拍子もないオチが目立ち驚いたり笑ったりするよりとまどうことの方が多かった。
『客』などなにがおもしろいのかさっぱりわからなかった。
時間移動してきた日蓮が総花学会(そうかがっかい)の会合に参加する『来世法華経』なんかはなかなかおもしろかったのだが、これは自分が物語に求めているおもしろさなのかと考えると少し疑問が残る。

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予知夢 (文春文庫)予知夢/東野 圭吾

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前作から上手に進化させた。トリックに科学を用いるのはそのままにミステリーとしての焦点を別の位置に置くことでエンターテイメントとして成立させている。
ただ、それで楽しむには少々ひねりがたりず、どこかで見たような話とどこかで見たような事件の顛末という感じは否めない。
オリジナリティの部分が読者を求心しないのはやはり痛いか。
不可思議現象もオカルトとして型にはまったものばかり。

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究極超人あ~る (1) (小学館文庫)究極超人あ~る(1~5)/ゆうき まさみ <文庫>

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賞味期限切れ。
パロディがどっさりと仕込まれているが、今の世代の人間が理解できるものはごくわずか。
ギャグもいまいち笑えなかった。ナンセンスなのは承知で言うが、登場人物の大半が自分より常識のある人間にはふざけた対応をして逆の場合には常識的にふるまうという行動原理に弱い者いじめ的な構図を感じてしまう。無論、評価には含めていないが。
あとまのちゃん(2巻P292)って誰だったんだ。答えは巻末ページでと書いてあるけど見当たらないし。

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魔法少女猫X (1) (角川コミックスドラゴンJr.)魔法少女猫×(1~2)/おりもと みまな

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動物に対する恋愛感情というアブノーマルなテーマを擬人化で感情移入しやすくしたのは良かった。
が、それを掘り下げることもなくエロ絵を描くだけで終わってしまった。ハードなツッコミやパロディを中心としたギャグは笑えず、ストーリーもそれらしい伏線をばらまいたのみ。
あと、こういうギャグをやりたいなら毛が擦り切れるとか鼻血が出るといった被害の生々しい描写はやめた方がいいと思う。
エアガンを生き物に向けているのも不快。風当たりの強い物なんだから安易にこういう描写をしないで欲しい。

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光: 1 (ZERO-SUMコミックス)光(1~4)/凛野 ミキ

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登場人物の9割が気持ち悪いという壮絶さ。
ただ、負の面1カ所だけを強調した描写には人間味がなく、画力のせいなのかわざとやっているのかギャグにしか見えない場面も。ホラーとして見ると物足りないと言わざるを得ず、ただただ悪趣味な作品にしかできていない。
ラストは戦いの末に生き残った2人(といっても阿高はなにもしてにいないだろうが)が時間を止めたままにしているという解釈でいいのだろうか。
あと1巻P110で秋子の家の階段にいるの誰?
3巻カラーページのゴキブリは慣れててもきつい。

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EDEN(1) (アフタヌーンコミックス)EDEN(1~18)/遠藤 浩輝

C




第1話で大人の戦いが子供目線で蚊帳の外的に描かれるが、どういう意図か作者は18冊を使ってもう1度まったく同じことをやる。エノアの話って本筋にぜんぜん絡んでいないような…?
序盤こそ無慈悲な展開に目を引かれるもののミリアム登場辺りから妙に気の抜けた場面が増えていく。
1巻に1人以上の割合で内臓をぶちまけるグロテスクさ、複雑な設定、入り組んだ人間関係と人を選ぶ力作。

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殺人鬼 (新潮文庫)殺人鬼/綾辻 行人

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グロテスクな描写が非常に多く、あの手この手で痛々しい殺戮を見せつけてくる。
この手の作品だと細かい破壊が多いため、怪力を利用して頭蓋骨をはさみ潰すというのはなかなか見られない豪快さ。
どんでん返しはホラーの味付けなら悪くない程度。瞬間的な驚きはあるものの伏線回収にしたがい無理矢理さを感じるように。
また三人称視点という形式にしても多すぎる視点移動のせいで読みづらいのは否めない(トリックのためかもしれないが)。

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探偵ガリレオ (文春文庫)探偵ガリレオ/東野 圭吾

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トリックは原理的には文系でも理解できる程度の簡単なものだが、そもそも物理トリックは不可能犯罪を機転で覆すのがおもしろいのであって専門的な技術を使ったらできましたなんて謎解きとして成立していない。
ストーリーがそこそこおもしろいため退屈こそしないものの、謎解きがおもしろくないというのはミステリーとして致命的。
『燃える』のダブルミーニングは少しおもしろかったが。

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バイバイ、ブラックバード (双葉文庫)バイバイ、ブラックバード/伊坂 幸太郎

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『グッド・バイ』未読。
読者の望んでいるものが書けたとは巻末インタビューの言葉だが、盛り上がらない話をキャラ付けと冗談をまじえた文章でどうにか読めるものにしている辺り、最近の傾向に属する作品だと思う。
SOSの猿』もそうだったのだが、変な人物が誰かに迷惑をかけているとはっきり書かれるようになり、繭美に少しずつ親身になっていくという本作の足を完全に引っ張っている。多くの読者が彼女よりもラーメン屋や宝石店の店員に感情移入するのではないだろうか。

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極大射程〈上巻〉 (新潮文庫)極大射程(上・下)/スティーヴン・ハンター(佐藤 和彦)

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主人公が国家規模の陰謀に巻き込まれるというよくあるタイプのサスペンスだが、こだわりきった銃の描写が本作のオリジナリティである。
特にボブが狙撃に関する知識で犯人の行動を推理していく場面は他にはないおもしろさ。
反面、読者にも銃に対して多少の興味が要求され、初歩的な知識がなければ旋条痕偽装トリックなど理解できない部分もあるだろう。

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部活動 1 (BLADE COMICS)部活動(1~2)/西田 理英

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シュールギャグのできそこない。
笑えないギャグと冴えないツッコミで、片方に光るものがあってももう片方によって潰されるためおもしろい場面はきわめて少ない。南部先生のいない話の方がおもしろい割合が高く、彼は突っ込み役として不適格だったのではなかろうか。
同時収録の『つわもの』では“守りたいもの”だの“復讐はよくない”だのよくあるテーマをそのまま使っているため青臭さが強い。

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闇月王 (白泉社文庫)闇月王/坂田 靖子 <文庫>

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オチでクスリとくる小話、闇月王。
「あいつらはたとえ本物のユーレイをみても生存してるって書類をつくる連中ですよ。」(保険会社を指して)のように主人公とシャオピンのかけ合いがおもしろいテンプテーション。
ビーストテイルダンジョンズ&ドラゴンズではほのぼのとしたストーリーだったが、本作は王道コメディーなのでより万人受けしやすい。反面オリジナリティーという点では劣るか。
あと、闇月王が松ぼっくり程度しか思いつかないというくだりがあるが、最初に剣を落としているのはけっこう凶悪では。

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ライフ・イズ・マネー(1) (ガンガンコミックスONLINE)ライフ・イズ・マネー(1)/櫓刃 鉄火/朝虹 照

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絵柄は普通なのだが描き方がちょっと変わっており、抽象画のようなコマが随所で見られるのがおもしろい。
ギャンブルとデスゲームを合わせたような内容も良く、みんなで死ねコールをする所はなかなかの見せ場。
が、この本続刊が出ておらずウェブ連載だったので今から続きを読む方法がない。単行本化するのに半端な量で終わったのならまだしも3冊分(15話)も連載させておいて出さないという編集のふざけた姿勢でワンランクダウン。レーベル始めたてでこれとは…。

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REALPG(1) (ガンガンコミックスONLINE)REALPG(1~3)/堂本 裕貴

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魔法の原動力がストレスだったり発動条件が決めゼリフだったりと設定はおもしろかったのだが、実際それでできる絵面はきわめて平凡な能力バトル物。内容も無効化能力や無能力者の暴走とよくあるもので、力押しでも頭脳戦でもない半端な戦いは盛り上がりに欠ける。
ただ、デスゲームの緊張感やゲームであることを生かしたハプニングは良かったし、最後で詰め込まれた内容もきちんとやればおもしろかったと思う。

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今夜も一人で眠れない (ちゃおホラーコミックス)今夜も一人で眠れない/あらい きよこ/おおばやし みゆき/おの えりこ/高宮 智/熊崎 小真子/小室 栄子/かがり 淳子/山田 さくら

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最後の言葉が主人公の変化を効果的に表している『鏡の中の私』がベスト。
『あなたにそばにいてほしい』『ニワトリが見ている』『記憶の森』『目立ちすぎる幽霊』は主人公達が苦難を乗り越えてハッピーエンドというただの友情物・恋愛物。明らかに話の中心が恐怖部分ではない。
正反対にホラー要素にフォーカスしてくれたのが『メッセージはS.O.S.』。
『少女人形店』は主人公がおしゃれになっていく描写は良かったが、同じ出発点の鏡と比べると一歩たりないか。
『絵本の国へようこそ』ベタな話を普通に描いていて特になにも感じず。

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サバイバル (1) (リイド文庫)サバイバル(1~10・Another Story)/さいとう たかを <文庫>

B




丁寧に描かれる困難と適当に流されるそれとの落差が激しいためリアルな内容ではないが、実際のサバイバル知識は味付けとして上々。特にネズミに関する描写は本書の魅力をいかんなく発揮している。
しかし、そういったサバイバル要素が薄くなる後半は失速著しい。中学生が無人島に放り出されるという話ならある程度のご都合主義もしかたなく思うのだが、人間ドラマでそれをやられると酷くチープに見えてしまう。

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ストレート・チェイサー (光文社文庫)ストレート・チェイサー/西澤 保彦

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あいつが幼稚だこいつが幼稚だとあいかわらずのヘイトスピーチにうんざりしつつも読了。
このトリックをやりたいなら魔法の真偽は明確にしておくべきだったろう。
事件のあらましが推理されていく場面には伏線回収による楽しさが少しはあるものの、提示した謎に対する解答ははっきり言ってくだらない。読者の誰もがまさかこのトリックではないだろうと予想から外すネタがそのまま正解になっている。
オチも違和感のある文章でわかりやすい。あと、電話の内容がまったくの抜けなく聞こえているのはおかしくないか?

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十二の意外な結末 (新潮文庫)十二の意外な結末/ジェフリー・アーチャー(永井 淳)

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話として無駄な情報が非常に多く、アメリカンジョーク程度のネタにたっぷりのぜい肉がつけてある。
そのうえ翻訳物特有の持って回った文章のためモチベーションを保つのに難儀させられた。
タイトルにあるような意外な結末もほとんど見られず、『掘り出しもの』などこれを意外な結末と呼ぶなら、花咲かじいさんですらどんでん返しと評することになるだろう。
解説で作者の速筆を讃えているが、本書を読む限り粗製乱造という印象にしかならず。

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GENEZ (1) (角川コミックス・エース 286-1)GENEZ(1~3)/春日井 明/深見 真/mebae

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絵は汚いし話しもつまらない。
ジーンズなど機械類はわりと描けているのだが、そこで力尽きたのか人物の顔はイマイチ。
ストーリーもお決まりの展開ばかりで使い方も下手。序盤でPMCならではの正義を語っておきながら結局ただ契約に従うことが結果的に正義となっているだけでガッカリした。
心理描写も少なく(というか原作ではきちんと描写されているものがかなり省かれているのでは?)、公女が爆弾の近くまで寄って行きながら猿でもできるような解除に怯える場面は意味がわからなかった。

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微妙。

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読むのが苦痛なレベル。

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