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春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春季限定いちごタルト事件/米澤 穂信

C

 

 

 

良い意味でも悪い意味でも『氷菓』の米澤再来といった感じ。

キャラ立てはよくできているのだが、推理部分がパワー不足。

小鳩の嫌らしさ、表面的とはいえ小佐内さんのかわいらしさはこれから続くシリーズを支えるのに十分な魅力があると思う。だが、推理部分は謎自体の魅力も論理のおもしろみも解答の説得力も結末の意外性もたりない感じ。

唯一『おいしいココアの作り方』だけはそれらをクリアしていた。

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弥勒の掌 (文春文庫)弥勒の掌/我孫子 武丸

B

 

 

トリックは並程度だが、ストーリーによるミスリードがうまい。完全に想定していない部分でひっくり返してあっと言わせてくれるミステリーは久々。

短い分無駄な部分の少ない話で、最後に物語のパーツが収まるところにきっちり収まる。

ただ、「綿密な警察取材を踏まえて」とあるがどの辺りにそれが反映されているのかよくわからなかった。というか警察についてはほとんど描かれていなかったような…。

あと、コーヒーポットは結局意味なし?

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逆転裁判 (1) (ヤンマガKCスペシャル)逆転裁判(1~5) 逆転検事(1~4)/前川 かずお/黒田 研二

A

 

 

 同じような内容(+逆転裁判が休載扱いでレビューする時期を逃した)なのでまとめてレビュー。

 伏線を絵で出す姿勢はすばらしい。マンガならではの内容・トリックにここまでこだわった作品は他にないと思う。

 ただ、良くも悪くも逆転シリーズで、少し無理を感じる場面もある。また、見せ場である「異議あり!」は大ゴマにしてはあるものの迫力に欠け、ストーリーらしいストーリーもないため飽きやすい。

 ミステリーとしては逸品だが、マンガとしては少し弱いか。

 あと、裁判3巻の占いの話『逆転の預言書』は1冊丸々使ったわりにわかりやすすぎた。

逆転検事(1) (ヤングマガジンコミックス)


 

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アパシー学校であった怖い話1995 殺人クラブ リベンジ(1) (電撃コミックス)アパシー学校であった怖い話1995 殺人クラブリベンジ(1~2)/両角 潤香/飯島 多紀哉

E

 

 アパシー未プレイでも楽しめるかと思ったら、アパシーファンですら楽しめないであろう内容だった。

 やたらと増える登場人物、人が死ぬだけの安っぽいサスペンス、広げられたままの風呂敷、学校であった怖い話らしさを出せていたのは最初のピアニスト姉妹の話だけだった。

 「第1部完」となっており第2部をやる見込みがありそうならもう少しマシな評価にしたが、再開の可能性は低そうなのでこのランク。

 同人ゲームのマンガ化とはいえ、ここまで酷い内容だとは思わなかった。

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電影少女 1 (ジャンプコミックス)電影少女(1~15)/桂 正和

C

 

 

長すぎ。

 恋編は全体的にすっきりまとまっており適せんギャグも挟まれるため読みやすいのだが、あい編は伸子にもえみと同じことを2度繰り返しているようにしか見えなかった。おまけに長い丈の使い道は"女の子は苦しんでいるけど洋太が悪いわけじゃないよ"という言い訳で読んでいてイライラさせられる。

 また、登場人物の使い捨て感も強く、特にまいは電撃バトルがやりたいだけで出された印象。

 あと、これ心理描写が丁寧なだけでリアルなわけではない気がする。


 

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犬を飼う (Big comics special)犬を飼う/谷口 ジロー

C

 

 

 犬を飼ううえで一番苦しいであろう部分を作品化したことをまず評価したい。

 単にペットと飼い主の絆を描くのではなく、主人公が介護疲れしていくなど実体験を元にしたリアリティのある内容となっているのも〇。

 あとがきで「地味な作品」と言っているが、なんでもない日常をおもしろく描くというのは難しく、作者はそれができる実力を持っていると思う。

 ただ、全体的に淡々と進みハイライトなどもないためやはり娯楽としてみると少々弱いか。

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DEATH (3) (角川コミックス・エース―MEIMUホラーシリーズ)DEATH(1~4)/MEIMU

C

 

 

 ホラーとして描かれたようだが、さほど怖さは感じない。主人公のデザインもあって、一昔前のバトル物という印象が強かった。

 2つの作品をまとめた本のようだが、どちらも打ち切りだったのか終盤駆け足気味で終わる。敵の正体が神で神話をモチーフにしたのかところどころわかりづらい部分があり、戦闘もイマイチ盛り上がりに欠けるのが要因か。

余談だが、!をやたとるかうナレーションのせいか『ジョジョの奇妙な冒険』に近い雰囲気を感じる。

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チェンジング・ナウ 1 (少年マガジンコミックス)チェンジング・ナウ(1~3)/UMA

C

 

 

 さえないサラリーマンが変身するさえないヒーローと凶悪さの欠片も感じられない怪人の戦闘とすら呼びがたい茶番が笑える。

 しかし、ネタ切れなのか2巻終盤辺りからシリアス方面にいきはじめてしまった。ギャグマンガとして作られた設定でそんなことをしてもおもしろいわけがなく、話自体もヒーロー物によくある展開をつぎはぎにした酷いものでとても楽しめるできではない。

 ギャグ部分Bランク、シリアス部分Dランクで総合してこの評価とした。そりゃ打ち切りにもなるわ。

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三月は深き紅の淵を (講談社文庫)三月は深き紅の淵を/恩田 陸

D

 

 

 “三月”を求めてさまようけれど、登場人物だけでなく読者すらその正体にたどり着くことはできない。結果ではなくさまよう過程を楽しめるかがポイントだが、本好きが本好きのために書いたような本であるため、“読書は素晴らしく崇高な趣味”という意見に疑問がある私には感情移入しづらかった。

 あと、自分の言いたい悪口を作品内人物に代弁させるのは救いようがないほど見苦しいのでやめて欲しい。

 良い部分でも悪い部分でも作者の我が強く出ている一冊。

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脳男 (講談社文庫)脳男/首藤 瓜於

D

 

 

 たっぷりページを使って行われた調査が鈴木のキャラ付けにしかなっておらず、事件解決にほとんど役立っていないのは痛い。

 誰が、なぜ、どうやって、ミステリーとしての要素がどれも今一つで、読後に残ったのはわかるわけないだろうという脱力感だけだった。

 読み物としても調査ばかりでおもしろい話とは言えず、終盤の爆弾解体も鈴木が超人すぎて緊張感がない。スーパーマンが銃をつきつけられたところで緊張する受け手はいない。

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夢を叶える72の間違ったやり方/松村 龍一

C

 

 

 ラストが「第1部完」となっている(いまだに第2部は始まっていないようだが)。そのため話に一区切りついてはいるが、まだまだ続けられそうな終わり方。

 打ち切りなのか予定通りに終わったのか判断に困るほど未消化の部分が多いわりに無駄な部分が目につく。登場人物はもっと少なくてよかっただろう。部活メンバーのギャグや召還までのゴタゴタを削ってでもやるべきことがあるはず。

 主人公の日常から事件解決までを1冊で描いているため、1つ1つの描写が薄味。

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機動警察パトレイバー (1) (小学館文庫)機動警察パトレイバー(1~11)/ゆうき まさみ <文庫>

C

 

 

 アクションよりストーリーが重視されており、労働問題や実験倫理といった(作品内世界の未来から見ても描かれた当時という過去から見ても)現在にも通ずるテーマが扱われている。

 特車2課面々のキャラも良く、彼らが事件に右往左往する様子は単純に楽しい(それだけにラストの熊耳の扱いが残念)。

だが、それゆえせっかくのレイバーが生かせていない面があるのは否めず、物語上の見せ場であるグリフォン戦も盛り上がりに欠ける。

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傭兵ピエール 1 (ヤングジャンプコミックス)傭兵ピエール(1~4)/野口 賢/佐藤 賢一

D

 

 

 小説の文をそのまま持ってきたかのような語りが邪魔すぎ。『賭博黙示録カイジ』のような盛り上げる語りではなく絵で表現するような部分まで説明で済ませているため、すごぶるテンポが悪い。

 ストーリーもイマイチでラストは悪い意味で意外。なぜ最後にこのエピソードなのか。脇役の掘り下げが圧倒的に足りないため唐突という感想にしかならなかった。

 あと、自分を襲った男を好きになるというジャンヌの心理は最後までわからなかった。そういうのに人一倍敏感そうなのだが。

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ざんねんなこ、のんちゃん。 (ヤングチャンピオンコミックス)ざんねんなこ、のんちゃん/吉沢 緑時

C

 

 

 臆病な少女が日常のちょっとした嫌な発見に翻弄される話。

 笑い所はいやーなあるあるネタとのんちゃんの大げさなリアクションなのだが、この2つ目がくせもの。ネタ自体はクスッとくる程度のものなのに、ホラー表現すら使っての反応に笑いが引っ込んでしまう。いやそこまでのことか?、というのがツッコミではなく冷めた反応として出てしまうのは、描き方がこちらの笑いを引き出すための誇張表現に感じられるからだろう。実際はギャグなのだが。

 あと、地味にグロテスクなネタが多いのも人を選ぶか。

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タイム・リープ―あしたはきのう (上) (電撃文庫 (0146))タイム・リープ あしたはきのう(上・下)/高畑 京一郎

A

 

 

 時間を行き来するのではなくシャッフルする(同じ時間を1度しかすごしていない)という発想がおもしろい。

 “あれはそういうことだったのか”という時間物によくある伏線がたんまり用意されており、タイムリープ現象について考察していくのはミステリー的な楽しさがあった。

 サクッと読めるうえ娯楽としても優れ、メッセージも受け取りやすいライトノベルのお手本のような作品。

最後の対決のオチが丸わかりなのと、明らかに蛇足な「あとがきがわりに」が難点か。

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幻の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 9-1))幻の女/ウィリアム・アイリッシュ(稲葉 明雄)

C

 

 

 オチはそこそこ驚けたのだが、謎に対する解答がよろしくない。不可思議な謎に対する論理的解答で一番つまらないタイプのものじゃないだろうか。

 幻の女という謎自体の魅力の強さが肩透かし感の強さへと繋がってしまった。

 途中の部分はどう解決するのか予想のつかない謎と死刑執行のタイムリミットが絡み合って先を読みたいという欲を刺激してくれる。

 気のきいた言い回しとその良さを殺すことなく訳してくれた文章で読みやすい。

 並といったところか。

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ラブロマ(1) (アフタヌーンKC)ラブロマ(1~5)/とよ田 みのる

B

 

 手探りの恋愛というテーマで最後まで中だるみせず描ききってくれた。

 描かれているのは奇麗事ではなく、綺麗であろうとする若者の姿。マジメな子にだって欲はあって常にそれと戦っているのだ、ということを描写したのは評価したい。

 TRACK♯21で星野君がヤキモチをやいてしまった事を語る場面はそういった意味でお気に入り。

 ギャグで気に入っているのはバレンタイン(TRACK♯23)の根岸さんのチョコを食べる場面。

難点は見開きで一言だのはやしたてるモブだのでワンパターンな感じがすること。

 あと、3巻巻末で告知されているアフロ探し、ネットで正解が見つからないので挑戦し以下に結果を記した。正直アフロがかなり見分けづらいものもあったので間違っているかもしれないば興味があればどうぞ。

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背伸びして情熱 (まんがタイムKRコミックス エールシリーズ) 背伸びして情熱/仙石 寛子

C

 

 

 4コママンガは起承転結形式であるべきとは言わないが、普通のマンガが1話は1話である程度の区切りを見せているように、次につなげられる形にしてもその4コマ単体として区切りはつけて欲しい。本作は4コマ目に「でも」と入れて次でセリフが続くなど普通のマンガを4コマに詰めただけの感が強い。コマ割りだって表現の一部なのだからこれでは寂しい。

 短編マンガとしてはどのエピソードも楽しめ、長めの話もそれに見合った内容となっている。

 あと、『雨と猫』のオバチャン見て何か思い出すと思ったら『砂漠』の西嶋抗生物質話(P110)だった。

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ゴールデンスランバー (新潮文庫)ゴールデンスランバー/伊坂 幸太郎

B

 

 

 伊坂作品久々の当たり。

 エンタメ方面に注力してくれて、ありがちな話ではあるが楽しく読ませてくれる。

 伏線回収もラストではなく途中で拾っていく形に変わっているが、きっちりやってくれて唸らされる。

 だが伏線の出し方がやや難ありで、過去の話として本筋を中断してまでやる必要があるのか疑問のものばかり。過去の話自体も伏線を隠すためだけに作られた感がある。

 あと解説(木村俊介)で風呂敷を畳まないと言っているが、十分畳んでいるのでは?

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バーチャル・アイドル・クラブ―2000年のゲーム・キッズ〈3〉仮想科学小説集2000年のゲーム・キッズⅢ バーチャル・アイドル・クラブ <単行本>

C

 

 良くも悪くも今まで通り。オチのパターン化が目につき、どのラストもシリーズ作で見たようなものばかりに感じる。 長く続いた作品なうえ、生殖関係に仮想世界と技術自体に似たようなものが多いのも原因か。

 最後でやたらとフォントをいじって書くのも初めは良かったが、さすがにもう飽きを感じる。

 作品自体のできは他と同じ(原稿基準でBランク)なのだが、シリーズ3作目(ゲーム・キッズシリーズとしては6作目)ということを加味してCランク。

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